ホルムアルデヒド何年で消える? 発生源と症状、除去方法などを解説

新しい住居に引っ越して来たら、なんだか体の調子が悪い、頭痛がして喉がイガイガするなどの症状に見舞われたことはありますか?

それは、シックハウス症候群の兆候と言えるかもしれません。このシックハウス症候群の原因の一つがホルムアルデヒドと言われていて、がんを引き起こす原因ともいわれています。ホルムアルデヒドは、いったい何年で効果が消えるのでしょうか。順を追って説明して行きますね。

 

 

 

ゆきこ
忙しい人向けに先にホルムアルデヒドのメイン情報を教えちゃうね

 

 

メイン情報
ホルムアルデヒドとは 刺激臭を生じる、無色可燃性の気体 (化学式:CH2O)
症状 ごく少量=刺激臭、少量=目の刺激と喉の炎症、中量=目・鼻の痛みと涙を流し呼吸器の違和感、大量=生命の危機・最悪死に至る(発ガンする可能性も)
発生源 建造物、家具、電子機器、衣服、樹脂や塩ビ製品、輸入品など
何年で毒性が消えるか ’03年以前の中古物件は5~10年(あくまで目安)
除去方法 洗濯、換気、ベイクアウト、買い替え、植物、消臭除去商品、専門業者
予防方法 洗濯、換気、ホルムアルデヒド商品を買わない、植物、消臭除去商品

 

 

ホルムアルデヒドとは?

 

刺激臭を生じる、色が無い可燃性の気体 (上記 化学式:CH2O)
ヒトの粘膜を刺激し、目が妙にまぶしくなったり涙が出たり、鼻水を生じさせる。また、のどの渇き、痛みやせきなどを起こし、シックハウス症候群の原因の一つとされる代表格の物質。VOC(揮発性有機化合物)の中の1つで、理科の実験に使われるホルマリン液はホルムアルデヒドの水溶液。

短いスパンでホルムアルデヒドを0.08ppm嗅ぐと人によっては刺激臭を感じることがあるとされ、これが最も低い濃度の影響とされる。0.4ppmあたりでは目の刺激を感じ、0.5ppmあたりではのどに炎症が発生するとされ、3ppmでは目や鼻に刺激や痛みが起こり、4~5ppmでは涙を流し呼吸器に不快感を生じてしまう。31ppmあたりで危険な状態になり、104ppmあたりでは死亡するケースも発生する

WHOに所属する国際的なガン研究機関のIARCでヒトに対し恐らく発がん性がある」と分類されているが、ある一定以上の数量・期間を吸引しなければ発がんは起こらないものとされているが、ガンになる可能性を示唆されている物質です。

また、実際の原因は違うものではありますが、アレルギーから引き起こされる症状と似た症状も起こすため、アレルギーかと思っていたが、ホルムアルデヒドなどの化学物質が原因の化学物質過敏症だったり、両方のケースもあるようです。

 

 

ゆきこ
他にも頭痛、めまい、吐き気、体のだるさ、皮膚の異常といった症状があるそうです

 

ホルムアルデヒドの発生源は、身の回りの色々なところで使われているもの

 

一番有名で身近なところでは、ホルムアルデヒドが100均の商品に混入されていたというニュースを聞いた事があるかなと思います。化粧品やマニキュア、白髪染めに混入されていたとして、全品自主回収、返金騒動となっていました。

100円均一だけではなく、他の家庭用商品にも実はホルムアルデヒドが含まれる商品がたくさんあり、衣類を成形するために使用される化学物質や、通常のタバコや電子タバコ、防虫剤、芳香剤、殺虫剤などです。

身の回りにある樹脂製品に関してもホルムアルデヒドが多く使われており、中国から輸入で入ってくるパソコンを始めとする電子機器類や、プリンターのトナーも樹脂を使われており、これらの機器が樹脂を熱されるとホルムアルデヒドが発生する原因となります。コードやケーブル類の素材である塩化ビニールも同じくホルムアルデヒドが使われているので、一定以上の温度で化学反応を起こしホルムアルデヒドを発生させてしまいます。

また、住宅では、壁・天井・押入・フローリングなどの場所の合板で使用される接着剤、防腐剤、塗料にホルムアルデヒドが含まれています。
家具では、タンスやカラーケース、食器棚、テーブルなどの木製家具を、MDFや化粧繊維板等の工法で製造していると含まれていることが多いとされ、
みなさんの手元にこれらの商品があふれています。

 

そのため一般のご家庭や、事務所屋内の空気中にホルムアルデヒドが放散し、存在していることがあるとされています。

 

ホルムアルデヒドは現在規制されてはいるが。。

 

参照元:日本合板工業組合連合会「建築基準法のシックハウス対策」)

 

そのため、2002年頃までは、新居やリフォーム後の健康相談が多く報告されていたため、2003年7月1日に建築基準法改正により『シックハウス対策』が義務付けられるようになりました。建材に関しては、ホルムアルデヒドを発散する建築材料の区分が明確に分けられるようになり、その中でホルムアルデヒド放散量に応じて管理され、ホルムアルデヒドは規制されるようになりました。

 

 

 

ですが上記のグラフを見て分かる通り、ピークから比較すれば相談件数がかなり減少してはいますが、、、

 

 

建物に関しては、建築基準や製法により密封性が大変向上しており、悪性の気体もこもってしまうのか、最近はシックハウスの相談件数はじゃっかん増加傾向にあります。また、理由はそれだけではなく、グローバル化が進み海外からの輸入が増加、それに伴い日本の規制に準拠していない輸入商品が増えているのが理由の一つと思われます。仮に商品説明に非ホルム系素材やF☆☆☆☆と記載されていても、注意が必要です。

 

 

ゆきこ
他に輸入品に関しては、乳幼児が使用するものや飲み物・食品関連、食器類に規制があり、国内の飲料水や食品、飲み物や食器類に関しても同じくホルムアルデヒドの規制があります。

 

ホルムアルデヒドは何年で消えるのか?

新築やリフォームで使用される建材に関しては、前述の通り建築基準法改正により規制されています。

 

改正建築基準法で定められたホルムアルデヒド対策を守れば通常は、ホルムアルデヒドの室内濃度が厚生労働省の指針値(0.08ppm)を超えることはないというのが国土交通省の考えです。そのため、2003年7月1日以降に施工した建物に関しては、基本的にはシックハウス症候群を引き起こすほどのホルムアルデヒドを使用していないことになります。

 

ただし、リフォームなどの2003年7月1日より前に施工された物件に関しては、施工して5年以上経過しているホルムアルデヒド発散建築材料についてはF☆☆☆☆とみなせると言う指針が厚生労働省から出されているので、目安としては5年間と見るのが妥当なのかもしれません。

 

ただし、かなり昔に建築された中古物件に関しては、ホルムアルデヒド発散建築材料が無等級のものがかなりあったはずなので、10年以上経過しないとホルムアルデヒドが厚生労働省の指針値(0.08ppm)を下回らないのではないかという見解を示す方もいます。

 

(あくまで、一つの指針です。厚生労働省は、特異な気象条件やシックハウス問題への配慮を欠いた建築物の使い方によって例外的に室内濃度が指針値を超えることは避けられないものとしています。)

 

ホルムアルデヒドの除去・予防方法

このホルムアルデヒドの臭いや有害性を除去することができるのでしょうか。いくつか紹介していきますね。

 

洗濯したり水で洗い流す

ホルムアルデヒドは水溶性で、水に簡単に溶け込みます。なので、移染や人体への影響が心配でしたらそれらの衣服や生地であれば、洗濯するか水で洗い流してしまいましょう。新しい衣服を購入した際や、赤ちゃんや小さなお子さまが使用する衣服などは、使用する前に洗濯してから着るようにすれば安心です。

 

換気を頻繁に行う

最近の住宅やマンションに関しては、建築基準法改正により24時間換気システムが義務付けられています。そういった換気システムがある場合は、常に換気するようにして、間違っても換気を閉じたままにしないようにしましょう。24時間換気システムがある住まいは密閉性も高いので気を付けましょう。

そういった、換気システムがないお宅でも対角線上にある窓やドアを開けるようにして、換気するようにしましょう。一番手軽で確実な方法です。エアコンを付けている場合も換気はするようにしましょう。

 

ベイクアウト法

築後間もない時期に室内の温度を意図的に上昇させ(35~40℃)、放散を強制的に促進させ、室内汚染を低減させる方法。しかし、ホルムアルデヒドに関しては他のVOCに比べ放散効率が悪く、一時的に濃度が減少しても再び上昇し、低減効果は少ないとされている。また、温度を上げすぎると内装材が剥がれたり、建具が反ったりするのでなかなか実行するのに躊躇する方法である。

買い替え

ホルムアルデヒドの発生源である商品を捨ててしまい、ホルムアルデヒドを放出しない商品を買い替えるのが一番根本的な解決方法ではあります。

 

非ホルムアルデヒド製品の見極め方

ラベルやカタログにF☆☆☆(Fc1、E)といった記号が表記されることがあります。これはホルムアルデヒドを表しホルムアルデヒドの放散量を示しています。
少ないものからF☆☆☆☆~F☆のランクに分けられていてホルムアルデヒドの放散量を確認することができます。ただしF☆☆☆レベルの放散濃度が低い材料を使っていてもその材料をたくさん使った商品であればホルムアルデヒドも多く放散され、逆にホルムアルデヒドの放散量レベルが高くても使用量が少なければ放散されるホルムアルデヒドの量は少なくなることからあくまでも目安でこれらの表示だけでホルムアルデヒドの放散量を推し量ることは難しいのが現状です。

家を新築やリフォームする時にはホルムアルデヒドが含まれていない建材の使用がおすすめです。近年では無添加の家など建材にこだわっている業者もありますので、そういった面にも注意して業者を選ぶようにしましょう。

 

「大川家具」は室町時代から続く伝統的な家具屋さんです。
この伝統ある文化・技術を次世代につなげるべく、日本で作られた国産家具だけを取り扱い、
国産無垢の木材で日本の職人がつくる家具に是非触れてみてください。
日本の産業空洞化抑止に少しでも貢献するために会社を経営されています。

 

ホルムアルデヒドを除去してくれる観葉植物

観葉植物は人体にとって毒性のある化学物質であるホルムアルデヒドやアンモニア、ベンゼンなどを自身に吸収し、部屋の空気をきれいにしてくれます。

この清浄効果の高さから、下記の観葉植物は空気清浄のプロとしてNASAにも認められています。

業者に依頼する

どうしても対策がしきれないと言う場合は、専門業者にお願いするのも一つの手かもしれません。(特に住宅自体の施工が必要な場合)

『生活110番』では、お住いの地域で人気のプロを探せます。実績のあるプロに依頼するなら生活110番にお任せください。
状況によっては脱臭、消臭剤・光触媒による工法で施工してくれるそうです。
消臭・脱臭 10,000円(税抜)~

ホルムアルデヒドを消臭・除去おすすめ製品

シックリーン シックハウス対策用消臭・除菌剤 500ml ホルムアルデヒド除去率99%以上

¥1,468

New天然100%シックハウス対策商品 mkeco(エムケイエコ)(300)

¥2,090

 

 

アイシン精機 ホルムアルデヒド吸着・分解シート 家庭用【2セット(8枚)】

¥1,398

 

 

まとめ

シックハウス症候群や化学物質過敏症に一度なってしまうと、一気にあらゆる化学物質に自分の身体が反応し、ついには全身を覆う事ができる宇宙服のようなものが必要になるほど空気中のあらゆるものにアレルギー反応を起こしてしまうそうです。

しかし日頃の予防や対策を考えながら生活すれば避けられない訳ではないので、しっかりと対策できるようにしていきたいですね。

ホルムアルデヒドなどの有害物質が原因で起きるシックハウス症候群も、アトピーも化学物質過敏症も表裏一体だそうです。

とにかく予防が肝心。小さなお子さまがいるご家庭は当然ですが、体が過敏でない方でも体に蓄積されたアレルギー物質が一度爆発すると、ひどいアレルギー反応が起こります。買い物をする際には、成分表をみたり少し臭いをかいでみたり、ちょっとした気遣いや工夫で安心した生活がおくれるので、是非今回紹介した予防や除去方法を試してみてください。

 

ホルムアルデヒドのニオイや測定方法を知りたい方はこちらから・

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